テーラーメイドから新しいクラブシリーズが登場した。その名は「SIM(シム)」。一体どのような特徴があるのか、その全貌を明らかにする。

SIM(シム)はShape in Motionの略

画像: テーラーメイドの2020年モデル「SIM(シム)」シリーズとは!?

テーラーメイドの2020年モデル「SIM(シム)」シリーズとは!?

テーラーメイドといえば、近年では「M」シリーズを看板ブランドとしてきたが、2020年はブランドを一新。「SIM」シリーズを新たに市場に投入してきた。

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2018年は曲がりを抑えるツイストフェース、2019年は反発性能を限界近くにキープするスピードインジェクションと毎年目を引くテクノロジーをドライバーに搭載させてきたテーラーメイドだが、今回は「形状=シェープ」に注目。それが名称にもそのまま表れている。

画像: SIMはShape in Motionの略。その名の通り、その性能も「シェイプ推し」だ

SIMはShape in Motionの略。その名の通り、その性能も「シェイプ推し」だ

なぜドライバーの形状に注目したのかといえば、それは空気抵抗を減らすことでスピードを上げて飛距離を伸ばし、同時に慣性モーメントを高めて安定性を高めるためであるようだが、これには多少長い説明が要る。

SIMは「高慣性モーメント」と「空力性能」を両立させたモデル

テーラーメイドの説明によれば、たとえば空力性能を高めるべくキレイな流線型のヘッドにすると、重心位置が高くなり、スピン量の多い飛ばないヘッドになってしまうといったように、ドライバーづくりは「あちらを立てればこちらが立たず」。

重心を深くすると一般に慣性モーメントは高くなりやすいが、これまたフェース面上の重心位置は高くなり、それではと重心位置を浅くするとフェース面上の重心位置は低くなるものの、今度は慣性モーメントは大きくならない。つまり、“やさしくない”ヘッドになってしまう。

あちらを立てればこちらが立たず。それを解消するために、SIMは従来のカーボンクラウンに加え、ヘッド側面もカーボン化するなどマルチマテリアル化。そして、ソール後方下部にイナーシャジェネレーターという重量物を配置している。

画像: カーボンクラウンのみならず、側面もカーボンパネルにして軽量化し、後方下部に重さを集中させることで、やさしく、低スピンで、空力性能も高めたという

カーボンクラウンのみならず、側面もカーボンパネルにして軽量化し、後方下部に重さを集中させることで、やさしく、低スピンで、空力性能も高めたという

極端に重いものをソール後方寄りに置くことで低・深重心化し慣性モーメントを高め、同時に空力性能も高めているというのがテーラーメイドの説明だ。

特徴的なのは、このイナーシャジェネレーターがフェース面に対して斜めに配置されている点。これは、ハーフウェイダウンからインパクトにかけて、もっともクラブヘッドは加速するタイミングでのエアロダイナミクス効果を最大化するための工夫。

「ハーフウェイダウンを気にしながらスウィングしていますが、9時から6時にかけてのスピード感は感じられました」とは契約プロである塩見好輝の弁。ゴルファーのタイプによるが、ヘッドスピードが0.5〜1メートル/秒アップする可能性があるという。

画像: イナーシャジェネレーターを斜めに配置することで、スウィング中の空気の流れがスムーズになるという

イナーシャジェネレーターを斜めに配置することで、スウィング中の空気の流れがスムーズになるという

シェープ・イン・モーションとは「動きの中で極めたカタチ」という意味合いだそうだが、この斜めに配置されたイナーシャジェネレーターは、それを象徴していると言えそうだ。

SIM MAXはスライドウェートがないが、寛容性はより高い

続いては、SIMともうひとつのモデル、SIMMAXの違いについて説明しておこう。ヘッドサイズはどちらも460ccのフルサイズだが、SIMには10グラムのスライドウェートがソールのフェース寄りに配置されているのに対し、SIM MAXにはスライドウェートがない。

画像: SIM(左)とSIM MAX(右)。スライドウェートの有無などの違いがある

SIM(左)とSIM MAX(右)。スライドウェートの有無などの違いがある

スライドウェートがない分、SIM MAXはイナーシャジェネレーターの後方に配されたウェートが18グラムとSIMよりも8グラム重たくなっており、それによりミスヒットへの強さがSIM以上に高まっている。

画像: SIM、SIM MAXともに460cc。SIMはやや洋ナシ型的な形状。SIM MAXは寛容性が高く、やや丸みを帯びた形状

SIM、SIM MAXともに460cc。SIMはやや洋ナシ型的な形状。SIM MAXは寛容性が高く、やや丸みを帯びた形状

また、両モデルともにロフトプラスマイナス2度の調整可能なスリーブが採用されている。価格はSIMが7万8000円(+税、以下同)、SIM MAXが7万3000円とのこと。

シャフトはどちらも三菱ケミカルのTENSEI。これは、大型ヘッドとの相性の良さを買っての採用とのこと。また、前作であったような小ぶりなツアーモデルは存在しない。また、ドローバイアスの強いモデルも存在するようだが、それはアメリカ限定の発売のようで、国内向けにはアナウンスがない。

また、過去モデルに搭載されて好評だったツイストフェース、スピードインジェクションのテクノロジーは、SIMとSIM MAXにも引き続き搭載されている。これは好印象だ。

【SIMドライバー】ヘッド体積:460cc ライ角:56度 長さ:45.75インチ(TENSEI SILVER TM50) クラブ重量:307グラム(TENSEI SILVER TM50、S)

【SIM MAXドライバー】ヘッド体積:460cc ライ角:56度 長さ:45.75インチ(TENSEI BLUE TM50) クラブ重量:298グラム(TENSEI BLUE TM50、S)

SIMのフェアウェイウッドは往年の名器「Vスチール」の形状を踏襲

続いてはフェアウェイウッドだが、これは往年の名器にして、“テーラーメイド史上もっとも売れたフェアウェイウッド”である「Vスチール」がモチーフになっている。

「Vスチールの形状に最新のテクノロジーを搭載した」のがSIMのフェアウェイウッドとのことだが、Vスチールといえば2003年の発売以来プロに爆発的に評価され、その打ちやすさからアマチュアにも大きく支持されたモデル。

画像: チタン製で低重心と飛距離性能を高めたSIM(左)と、やさしくてオートマチックなSIM MAX(右)

チタン製で低重心と飛距離性能を高めたSIM(左)と、やさしくてオートマチックなSIM MAX(右)

見た目の印象としては、Vスチールの形状がそのままに、ヘッドサイズだけ大きくなったようなイメージで、オールドファンは喜びそうだ。また、SIMのソールには80グラムものウェートを配置して低重心化し、かつゼイテック(ZATEC)なる従来のチタンより密度の高い素材を採用したことで、飛距離性能が非常に高いという。

また、SIM MAXのフェアウェイウッドはステンレス製で、オートマチックかつやさしいモデルになっているようだ。

「SIMは打感が硬めで初速がすごい。SIM MAXは少しスピンが入りやすく、コントロールが効くクラブです。僕はSIM MAXを使うと思います」とは前出の塩見の弁。この辺り、どちらを選ぶかは好みによって異なってきそう。価格はSIMが5万円、SIM MAXが4万円となっている。

【SIMフェアウェイウッド】番手:#3(15度)、#5(19度)ライ角:56.5度(#3) 長さ:43.25インチ(TENSEI SILVER TM50) クラブ重量:315グラム(TENSEI SILVER TM50、S)

【SIM MAXフェアウェイウッド】番手:#3(15度)、#5(18度)、#7(21度)ライ角:57度(#3) 長さ:43.25インチ(TENSEI BLUE TM50) クラブ重量:313グラム(TENSEI BLUE TM50、S)

レスキューはSIM MAXのみの展開

ユーティリティ、テーラーメイドでいうところの「レスキュー」に関しては、SIMは存在せず、SIM MAXのみの展開。これまたVスチールデザインを採用し、抜けのいいモデルになっているという。ダスティン・ジョンソンがすでに採用したことでも話題だ。

画像: ユーティリティ(レスキュー)はSIM MAXのみラインナップ

ユーティリティ(レスキュー)はSIM MAXのみラインナップ

スチールシャフト(KBS MAX85 JP)装着モデルが3万1000円、カーボンシャフト装着モデルが3万4000円だ。

【SIM MAXレスキュー】番手:#3(19度)、#4(22度)、#5(25度)、#6(28度)ライ角:60度(#3) 長さ:40.25インチ(TENSEI BLUE TM60) クラブ重量:339グラム(TENSEI BLUE TM60、S)

SIM MAX OSアイアンは7番のロフト26度のグローバル激飛び系!

アイアンはSIM MAXとSIM MAXOSの2ライン。フェース厚1.5ミリという極薄フェースで飛距離性能に優れたアイアンとなっている。

薄いフェースは飛距離性能に勝れるものの、打ったときに「チーン」といった感じの弾くような打球音が人によっては敬遠されるが、テーラーメイドの説明によればエコーダンピングシステムという音の工夫を搭載したことにより、「バシッ」というプロモデルアイアンのような“いい音”がするという。

どうやら「飛んで、いい音」というのがウリのアイアンであるようだ。

さて、日本市場では7番アイアンのロフトが26度以下の激飛び系アイアンのセールが好調な状態が続いているが、SIM MAX OSのロフトはまさに7番で26度。

画像: 7番のロフトが28.5度のSIM MAX(左)と、同じく26度のSIM MAX OS(右)

7番のロフトが28.5度のSIM MAX(左)と、同じく26度のSIM MAX OS(右)

SIM MAX OSはSIM MAXよりも大型ヘッドで低重心、ワイドソールのやさしく飛ばせるアイアンという位置付けで、しかも国内市場向けでなくグローバルモデル(米国仕様は日本仕様とはスペックが若干異なるようだが)。アイアンのストロングロフト化は、ついに世界的トレンドになっていくのかもしれない。ちなみに、SIM MAXアイアンの7番のロフトは28.5度だ。

価格は6番からPWの5本セットでスチールシャフト装着モデルが9万円、カーボンシャフト装着モデルが10万5000円となっている。

【SIM MAXアイアン】ロフト角:28.5度(#7)ライ角:62度(#7) 長さ:37.25インチ(TENSEI BLUE TM60) クラブ重量:375グラム(TENSEI BLUE TM60、S)

【SIM MAX OSアイアン】ロフト角:26度(#7)ライ角:62度(#7) 長さ:37.25インチ(TENSEI BLUE TM60) クラブ重量:365グラム(TENSEI BLUE TM60、S)

ドライバーからアイアンまで、2020年の大注目クラブであることは間違いがなさそうだ。SIM MAXシリーズは女性用もドライバー、フェアウェイウッド、レスキュー、アイアンと揃っているので、男性のみならず、女性ゴルファーからも注目を集めそうだ。

テーラーメイド史上もっとも成功したブランドである「M」シリーズを“卒業”して世に問うSIMシリーズ。Mを超えるヒットとなることができるか。試打インプレッション&試打動画はこちら

試打動画はこちら

みんなのゴルフダイジェスト編集部では、発表会の会場で試打テストも実施した。会場内に設置されたブースでの簡易的な試打だが、SIMとSIM MAXドライバーの違いを説明しているので、ぜひご覧いただきたい。

画像: テーラーメイドの新作ドライバー「SIM(シム)」と「SIM MAX」をプロが速報試打! youtu.be

テーラーメイドの新作ドライバー「SIM(シム)」と「SIM MAX」をプロが速報試打!

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